建築 - ベテラン

新しい現場に向かうたびに、
心機一転できる仕事。

技術職に就きたいと思い、建築を専攻してこの道へ。この仕事のやりがいを改めて実感したのは入社から11年後、初めて所長として担当したマンションの建築現場でした。何事も自分が決断しなければ現場が動かないので苦労もしましたが、完成した住宅に多くの人が暮らす様子を見たときには、「人々の生活の舞台となる家を作ったんだな」と実感できて、嬉しかったです。

現在担当している現場は、104床のリハビリ専門病院の新築工事。地下1階・地上3階、延床面積4700㎡の規模で、施主である病院の方々と、デザイン・設計を手掛けた設計事務所と綿密にコミュニケーションを取りながら進めています。当社は5年ほど前から医療・介護・福祉関系の建築物を多く手掛けるようになりましたが、各種専門病院や介護施設、幼稚園などの建築においては、施主が建物へ求める機能や意匠はさまざま。画一的な間取りで細部の仕様がすべて決まっている大規模マンションの建築とは大きく違い、施主や設計士の理想を完全に理解して形にするには幅広い分野の勉強が欠かせません。専門的な知識が乏しかった頃は失敗もしましたが、やはり“創る”ことは私にとって一番の喜び。現場が完成すると安堵、喜び、反省など色々な感情がこみ上げてくるが全てを経験に変えて、新しい設計図を手にして、新しいメンバーを集め、新しい現場で「また頑張ろう!」と心機一転できることも、この仕事の良さだと思っています。

人と人との間に壁がなく、どんな質問にも気さくに答えてくれる人が多いことが冨士工の社風。だから私は、新しい情報を得たいときには社内のどこにでも顔を出します。違う部署の上司や社長とも日ごろから交流し、いろいろな考え方に耳を傾けるようにしています。こうした心掛けは後になって必ず役に立ち、仕事の幅を広げてくれるからです。

私はこれまでに多くの部下を育成してきましたが、「建築の仕事をしたい」と志して入社したなら、とにかく“継続”することが大事だと伝えています。仕事をしていればどんな人にも失敗はあり、良い時も悪い時も訪れますが、“継続”することによって、そのすべてを経験として生かせるからです。私はときどき、過去に手掛けた建築物をウェブで検索します。建築当時は小さかった自分の子供に、こうして地図に残る仕事を見せられることは、やはり誇らしく嬉しいものなのです。

安田 拓哉
建築本部工事部 所長
1995年入社 近畿大学工学部建築学科卒
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